辞めたいと思ったとき
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新人営業マン向け | |
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この記事はこのようなお悩みがある方におすすめです!
営業やってると思うこともあるよな。
ここは私タカスギが手助けしようぞ!
この記事を読んでいるあなたは、つらい心情を抱えている真っ最中と思います。
営業職であれば、数字に追われ・社内の人間関係に悩み・待遇や残業に不満を感じ・朝晩休日問わず顧客対応に応じ・人手不足から多忙を極め…と、いくらでも思いつきます。
かくいう私も、おそらくあなたよりもっと前から、これらの悩みにまみれながら今に至っています。
本カテゴリ【辞めたい…と思ったら】のそれぞれの記事では、私自身と知人友人同僚たちから得た経験をもとに、エールとアドバイスをお送りしています。
悩みは千差万別、『こうすべき』を無責任に押し付けるつもりはありません。あくまで、『こういう局面のときはこうしたほうがよさそうだよ』を念頭に私見を述べさせていただいています。
自分のことは自分で決めるしかない。
…けど、経験談も聞いてみて下さい。
記事前半では『私自身のこと』を。記事後半では『状況別の私見と経験からのアドバイス』を記しています。必ずしもこうするとうまくいく!というものではないですが、お力になれる部分があれば幸いです。
はじめに
かなりの高確率で、私とあなたは別の会社にいると思います。
なので、私があなたを今の会社に引きとどめる理由もありませんし、転職を推奨もしませんが阻害するつもりも無いです。
前提をフラットにして、あなたと違う会社にいるからこそ違った視点があると捉えて読み進めてみてください。
私、ねりたくさんのこと
まず、
プロフィールとは別に私自身のことを。
私は転職経験者です。
概略として、
- 大卒(22歳)ののち半年ほどフリーター
- 3か月ほど無職
- 第二新卒扱いで前職某企業7年ほど
- 3か月ほど無職
- 現職 15年ほど
こんな経歴です。
恐縮ですが企業名は伏せています。お察し下さい。前職は一般的な企業のようでいて、個人事業主みたいな雇用形態だったため非常に特徴的でして。
営業や接客もしていましたが、人事・労務・総務・ビル管理までなんでもござれでした。
プロフィール欄で記載したとおり、私はごく普通の会社員ではありますが。税務署・求人関係・IT関係・保健所や役所などと関わり割と幅広く知見を得てきていますので、『1つの会社しか知らずに先入観だけでアドバイスする』よりは少しだけマシな助言ができるかと思います。
転職を決断したのは
前職での私は、いわゆる施設管理責任者です。
本当に、様々な学びを得ることができましたし、転職したとはいえ前職に勤めたことに後悔はないつもりです。
ならなんで転職したんじゃ?
何のひねりもありませんが。
「給与の絶対額」です。
それだけが理由でした。
年収で330万円でした。いまとは世代が違いますが、個人事業主扱いの管理責任者で、です。
当時の私以上の役職の方もいるものの、上中下の等級でそれぞれ430・380・330万円。執行役員1名は500万円。
同族会社なので私が執行役員に入ることはないですから、居続けた場合の天井が見えていたんですね。
収入なんてのは後からついてくると妄信した面もありますし、視野が狭かったとも振り返ります。世代が違うとはいえ、そんな何十年も大昔の話でもないんです。
「当時の中堅企業の新卒に満たない」というショックもありました。そこは私も普通の会社員、人並みに結婚願望もあればいずれは家を…と目標もあるわけで。
いまでこそユーチューバーや業務委託など幅は広がりましたけど、『柱となる本業で自分の願望を満たすに、前職では実現ができなそうだ』として転職に踏み切った次第です。
転職サイト等で見かけるように転職理由をきれいに表現しなおすなら、「その会社に居続けても自分の目標が達成できない」から。
そして、目標を達成できると思しき企業にだけ応募したので、結果として収入面は上昇し「転職は成功した」という現在地に私はいます。
「辞める」には明確な理由があるほうがいい
営業のお話に戻します。
現職でおよそ15年。辛い日々も多々ありましたが、現時点でまだ在職中です。
今は時流に合わせて落ち着きましたがね
怒声・灰皿・ゴミ箱・パンチくらいなら
割と毎日飛んでましたね。
現在だと一発アウトだな。
して、どうして続けてこられたんじゃ?
成果を出せないストレスや、圧力的な人間関係などつらくもあったものの、私の場合は『辞める理由』にならなかったというのが正直な気持ちです。
成果が出せないというのは、業務上成長が必要な要素であって「理由」とならない。人間関係にしても、自分で自分を変えることもできたでしょうし、成果が伴わない結果として圧力的な言動・行動を受けるのであれば、それは自らが解決できること。
「つらい」と確かに感じていたものの、前職のときのように『自分で変えられない事情がなかった』のですね。
それこそ毎日のように「辞めたい」と心で思いつつも続けていたのは、感情の面をいったん横に置いて、『辞める理由』があったかどうか?に違いがあったからです。
「営業辞めたい…」と思っている方へのアドバイスです
ここからは、「辞めたい…」の気持ちの度合いと、状況に応じて僭越ながら助言を述べたいと思います。
あくまで『私見として』であることをご了承下さい。
万人に受け入れられるものではないことも承知で、それでもいま悩んでいる方が少しでも前向きな気持ちになれたらという思いでおります。
営業続ける!を選択して得られるもの
つらい…けど、心身ともにまだ頑張れる方へ。
一念発起してスパッと切り替えて、
明日から頑張ろう!
…となれれば、それが一番理想的よな。
でも、もやもやしつつお腹も痛いけど
なんとか踏ん張る…で全然OKと私は思います。
『続けることに意義がある』と以前はよく言われていました。
いまでこそ、『ダメなら早々に転職して乗り換え』なんて風潮も確かにあるものの、転びながらうなだれながらでも続けたからこそ見えるものは絶対にあります。
続けてさえいれば、いずれ偶発的でも大きな受注を取ることもある。嫌な上司が異動になったり、会社の就労体系が変わることもあるかもしれない。
営業という職を続けた場合に得られるものは多々あります。一部をご紹介しますのでご参考になさって下さい。
対人スキル
営業ですから当然といえば当然ですが、あなたが今想像する以上に大切なスキルです。
突然ですが…
あなたの将来の目標はなんですか?
たとえば…起業をする。
人を雇いますよね。
土地建物のほか必要となる設備も揃えないと。
仕入先の業者様と交渉して開拓しなければ。
最初は顧客ゼロですから、買い手を募ることになりますね。
起業となれば、一定水準以上の対人スキルは必須です。
起業でなく研究職や工場員などの、一見して人との関わりが少なそうな職種であっても、役職が上がれば部下を持ち、他社や役所などとの交渉の機会もある。
Web上のみだから必要ない?…いやいや、商品の仕入や広告を出すにあたっても、人との折衝はちゃんとあります。
いまの世の中、
まったく人と関わらない仕事なんて
正直ほとんど思いつかないよな…
営業という仕事を通して、表情・目線・聞き方・話術など対人コミュニケーションに必要なスキルを、いままさに習得中ということです。
いまの会社に定年までいるかどうかはともかく、この先いかなる仕事をするにせよ、「営業を経験しておいてよかった」と思うことはあれ、培った営業スキルは無駄になりません。
あなたがこの先叶えたい夢のために、
いま踏ん張って営業力を身につけている。
そう考えながら続けてもいいんじゃないでしょうか。
会社をうまく利用するのはいいが…
お客様には真摯に向き合うんだぞ!念のため!
人脈という宝
営業は、様々なひとと関わるお仕事です。
人数だけの話でいえば小売業がもっとも多いでしょうが、もう一段深い関係まで踏み込みますよね。
どんなお仕事や生活をしていても、『とある出会い』がきっかけになって人生が大きく動くことがあると思います。営業という立ち位置であるあなたは、その出会いを手にする『機会』が多い。
私自身も、長く付き合っている友人がいます。
きっかけが多いって、それだけで恵まれた環境ですよ!
確かにな。
交渉となると相手の深いところまで踏み込むから、打ち解けやすくなるしな。
なお、狙ってできるものではないですけど。
私の知る範囲では『お客様にヘッドハントされて転職に成功した人』『接待営業の末、お客様と共同で起業した人』などのほか、『お客様と結婚まで至った人』までいます。
「変な下心を持て」ということでは決してないのですが、どんな巡りあわせがあるかわからないのが人生。目の前の仕事に全力で打ち込む姿を見ているのは、社内の同僚だけではなくお客様も同じ。
あくまで『きっかけ』ですよ!
「漫然と日々を過ごす姿」じゃなくて、
「真剣で取り組む姿」が惹きよせる出会いがあるといいですね!
業務を通じたそのほかのスキル
営業マンとはいえ、商談しかしないわけではないと思います。
朝晩清掃をする・日報や顧客宛てのメールのために文章を書く・数値分析をする・PCでツールを使用した資料を作る…など、雑務と捉えているかもしれませんね。
それらの営業行動外の業務を『超』真剣に取り組むと、
あなたのなにかのスキルが目覚めるかもしれません。
やや脱線してしまいますが、これは「営業マン」でなくとも、です。
こんな逸話があります。私のかつての部下のお話です。
クルマ屋さんでは、
クルマの写真を撮る業務があります。
それをWeb掲載して、お客様に見てもらうのですね。
ひと昔前はデジカメで。iPhoneのカメラ機能が優秀なのでそれを使用していた人も。
当時は、『何を使って撮るか』に社則はありませんでした。
私の力及ばずで営業成績はいまひとつ…
の営業マンT君。
クルマのスイッチ類などの知識を補う目的で
魅力ある写真を撮ることをミッションとして写真業務に専念してもらいました。
1年くらいの間でしょうか。
自ら一眼レフを購入し、写真が趣味になり。
自他ともに認める大変に購入意欲をそそる写真を撮るようになり。
当初の目的の知識も補われ成績も上昇傾向…
そんなT君は、のち退職し現在はフリーカメラマンとして活動しています。
クルマ屋辞めてカメラマンか!
なにがどう転ぶかわからんな!
T君は、営業マンという役割です。写真を撮るのは、業務の一部であって雑務でもある。
そこに心血を注いだ結果、違う未来を開いたということですね。
「営業辞めない」と決めたけど、
まだ前向きな気持ちになれないなら…
ほかの業務を『超』真剣にやってみるのもアリだと思います。
業務っていっぱいありますよね。
文章を書くことが多いなら、ライターという道もあるかもですね。データ管理でPCを使うなら、ひょっとしてIT関連やユーチューバーなどにも精通するかもしれません。
あくまで業務を通して、そのレベルを上げることが主目的のきっかけであるなら、文句など出るはずもないです。あなたの業務精度が上がり周囲の評判も良くなれば、営業マンとしての評価向上にもつながることでしょう。
結果として得意分野になり、興味の対象となり、その道を追求したい…そのうえで現在の会社に不満が残るのであれば、そのときこそ胸を張って『転職』で良いと思います。
転職しない転職活動
「辞める」と宣言していないけど、「続ける」とも言い切れない方へ。
勢いに任せて「辞める!」宣言はせんほうがいいな。
辞めるにしても次を見つけてから…な。
そうですね。
そして…この『転職しない転職活動』
これは実は私も経験しています。
この、『結果的に転職しなかったのだけど、転職活動をすることで自分を棚卸しして見つめなおす時間』というもののおかげで、私も含めて立ち直るきっかけになる場合があります。
転職活動がうまくいくならそれも良し。
「悶々として立ち止まり、つらい毎日を送るだけ」よりも一歩前に進もうということです。
転職活動で自らを棚卸しする
転職活動をしようとすると、ほぼ必ず必要なのが『履歴書』『職務経歴書』
いわゆる自己紹介文ですね。
そのなかで「あなたが今の会社で、どんな実績を出したか」これを振り返ってみましょう。
ポイントは、履歴書用に『作った』実績ではなく。
ガチで自分が成しえた実績を振り返ること。
クルマの営業マンなら、月間で〇台販売とか年間で〇〇万円売り上げたとか。数字で表現しやすい内容かと思いきや、それってすごい数字なんですか?と自問してみる。
お恥ずかしい話、私も履歴書に書くなら良く見せようと考えてしまいます。
そして…その数字が良く見えるように文章を『作ったり』、ちょっと数字を『盛って』みたり…。
なんだかイマイチ自信なさそうに見えるな
はい。
こういう思考のときは大抵…
いまの職場環境から「離れる」ことに目が行ってるので、
なんというか「大儀がない」転職になりがちなんですよね。
繰り返しとなりますが、私は転職することを推奨も否定もしません。
むしろ、「最初に入った会社で定年まで勤めあげる」世の中ではないとすら思っています。
『つらい』から辞めたいのか、『その会社では為しえないなにかのため』に環境を変えたいのか、その理由は履歴書を書いてみると案外冷静に振り返ることができるのです。
また書類選考をパスして面接までいくと、『自分の言葉で』志望動機や退職理由などを表現することになります。
どういう言い回しをしたら面接をパスできるか?
…という面接の攻略方法ではなくて。
その会社に行くとなにがよくなって、
今のままだとなにがダメなのか?
…ってのをちゃんと整理したほうがいいよな。
『転職活動をするイコール転職』ではないんです。
頑張るとも辞めるともどうにも言えない状況が続くくらいなら、合否はともかくとしても取り組む価値はあると思いますよ!
転職活動をするなら、転職エージェントを
やるなら、転職エージェントを利用しましょう。
理由は、ハローワークなどの公共求人に無い案件をたくさん抱えているから。
そして転職を生業として活動している企業ならでは、知識量が豊富かつアドバイスの精度も高いので個人で動くのとは比較になりません。
ちなみに、見出しの
『転職しない転職活動』というワードは
エージェントの担当さんからの受け売りです。
現在の私の立場上、求職者側でないスタンスでエージェントの方とお話する機会もあるのですが、ひと昔以前と比べても各段に使いやすくメリットが大きいです。
もちろん、彼らも商売であり営業マン。『転職成功=成果』とする側面もありますし、有料プランも一部あります。
しっかり自分と向き合って、相手もよく見極めて、考える時間を作って下さいね。
以下、私が『求職者側として』登録したことがあり、魅力を感じたエージェント企業です。登録にお金はかかりませんし、有用な情報を得られるので覗いてみて下さい。
退職代行という選択肢
辞める!と決めたけど言い出せない事情がある方へ。
最後に、ここ昨今の退職代行について私見とさせていただきます。
転職(ならびに退職)を推奨も否定もしないと申し上げてはおりますが、おなじ「つらいから辞めたい」であっても、以下に該当する場合は早い行動が必要と思います。
- 規定されている給与が支払われない
- 心理負荷を超えて身体に異常が出ている
- 反社会的組織またはそれに類する活動を行っている
これらの状況下にある方は別枠です。
つらいけどなんとか頑張らなきゃとか
言ってる場合ではないです。
自分の意思で選択して入社した会社であり、同僚にも少なからずお世話になった事実がありますから、個人的には、引き留めがあろうとも自分の意思をきちんと伝えるほうが望ましいと思いますが。
うむ…せめて本人の口からとは思うが。
そうも言ってられない事情はあるよな。
上記のケースに該当するようですと、退職の意思を伝えても受理されなかったり、そもそも伝える勇気が持てないほどの雰囲気であることが実際あるようです。
退職代行というサービスは、『退職意思を明確に示す』が最優先となるこのような事例のときにこそ真価を発揮してくれるものと私は考えます。
私自身は退職代行サービスを『退職者側』として利用したことはなく、企業ごとの良し悪しを論ずることはできないです。
ただ、転職エージェントと同様に業務上で対応担当者と接する機会はあって、その際にお話しされていた考え方に感銘を受けましたため、1社さんだけご紹介とさせていただきます。
いまの世の中、退職者を簡単には減らせないけど…
自分たちのサービスが抑止力になって、
「このままじゃいかん」と改善に乗り出す企業が増えたら
いいですよね といった内容でした。(※私の解釈です)
それでも自分でなんとかしたい人向けの
自立支援型のサービスもあるんだな。
費用もかかることですし安易な活用は望ましくありませんが、危機的な状況下にある方はご参考になさってみて下さい。
さいごに
ここまでお読みいただきありがとうございました。今回は、【営業辞めたいと思ったとき】をテーマとして、私自身の経験談とアドバイスを述べさせていただきました。
まとめますと、
- 辞める「理由」があるのか、「つらいから」なのかを明確にする
- 営業を続けているといいこともある
- 転職しない転職活動という選択肢もある
- 辞めると決めたとしても、手段と方法を考える
営業という職種を辞めたいのか、単純に会社(環境)を変えたいのかによっても解決方法は異なります。すべての方にあてはまるアドバイスではありませんが、現時点で悩みを持たれている方のお役に立てましたら幸いです。
転職や退職は人生の分岐路です。
どうするにしても、
いろいろな人の意見を聞いて
ベストな選択になるように慎重に考えて下さいね!
お悩みごとの記事はここで紹介しておるぞ!
一度目を通してみてくれよな!
現在、辞めたいと思っている
辞めたいけど、辞めたくない自分もいる
辞めると宣言する手前で踏みとどまっている